仕事の芸
1.16, 2014
高校の時にバイトをしていた。フランス料理屋さんのギャルソン(ウェイター)だ。
といっても山の中にある一軒家フランス料理屋さんでマスターと僕の2人でお店を回すこじんまりとしたお店。
僕は当時名ばかりの陸上部に所属してて、週4回午後5時にはバイト先に向かい、午前1時ぐらいまで働いてた。
お店は最寄の駅から自転車で30分。そこから自宅まで45分ぐらいかかったので、
深夜に山道でパトカーに見つかって逃げ回ったのはいい思い出。
そのころは美味しいものなんてイチジクしか考えられなかったので、そのお店が美味しかったかどうかわからない。
でも名古屋からわざわざちょっとした有名人が若い女とお忍びで来てたので美味しかったんだと思う。
ちなみに20年以上たった今はその店はない。
このバイトは本当にいろんな事を教えてもらった。仕事や掃除、接客の基本や人付き合いまで、
17歳のうちに経験しておくとイイぞオイって事を学ばせてもらった。今でもマスターには感謝しています。
ただしマスターはホモでしたが。
休憩室にあてがわれてた部屋にはきわどいホモ雑誌やマンガが散乱し、今ならわかるいろんな小物も部屋の隅に点在してた。
たぶんマスターは若い男が好みで僕を含めてバイトは若い男しかいなかった。僕の後任も男子高生だった。
だからこう、雰囲気や言動で、「あぁこの人はホモなんだ。」って漠然と思ってた。
そんな中、毎回深夜に及ぶ仕事。洗い物、掃除など雑用を済ませ、さぁ帰ろう!ってなるとほぼ毎回マスターが
「コギソくぅーん、泊まっていきなよ」とかいう。今思えば誘われてたわ。
当時あんまりソッチの知識や興味がなかった僕ですが、本能といいますか、危機管理能力といいますか、
なぜか「家に帰る」事をかたくなに守ってた。結果それは貞操を守る事になった。
もしも泊まってたら僕の人生もちょっと変わってたかなと思う。
この経験のおかげで大人になってから性癖について偏見を持ったことがありません。
どんな変態にあっても大丈夫。いろんな人がいるからね。
何事も若いうちに経験しとけば免疫がつくかなと思う。
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